【詩篇34:18】
34:18 主は心の砕けた者に近く、たましいの悔いくずおれた者を救われる。
私達の性質は根本が高慢です。
全てが神により与えられたもの、全てを成したのは主であるのに、私達はそれを自分の何かのように、主の栄光を自らのものとして誇ります。
自分の経験、知識、力、信仰、自分の何ものかで成し遂げた、あるいはその何ものかがあるからこそ、今日をまた毎日を生きることができると考える。
残念なことに私達はそれに全く気づきません。私達は毎日自然にそのように生きている。
私達は人としての成り立ちの根本を忘れ、神に背中を向けて、自らを誇り、自らの力により生きていると勘違いして生きている、それが私達の姿です。
忘れてしまっているのです。知らないのです。
自分が一被造物に過ぎず、塵のような存在であり、創造主である神に生かされて生きているということを。
自分が自然に神を必要としないで、だからこそ神に背中を向けて生きているのだということを。
聖書にあるヨブという人物は、神が誇るほどに義人でありました。彼は自分の信仰により、罪を犯さないように生き、その正しい行いのゆえに神はサタンに彼の義人であることを「あなたはわたしのしもべヨブのように全く、かつ正しく、神を恐れ、悪に遠ざかる者の世にないことを気づいたか(ヨブ1:8)」と誇りました。
ですから、彼は子供たちも、持ち物も、自分の健康でさえ失い、全てを失ってても、「すべてこの事においてヨブはそのくちびるをもって罪を犯さなかった(ヨブ2:10)」のです。
彼は行いに於いても、言葉に於いても正しかった。
しかし、彼は彼を見舞いに訪ねた友人に罪を犯したからこの苦しみにあったかのように責められ苦しみます。そして苦しんだからこそヨブは、その言い分に於いて自らを正しい(義)として語り続け、神よりも自らを正しいかのように主張し、神に罪を犯すのです。
【ヨブ33:9-11】
33:9 あなたは言う、『わたしはいさぎよく、とがはない。わたしは清く、不義はない。
33:10 見よ、彼はわたしを攻める口実を見つけ、わたしを自分の敵とみなし、
33:11 わたしの足をかせにはめ、わたしのすべての行いに目をとめられる』と。
しかし、彼の全ての行いも、全ての信仰を守ることができる生活を与えられていたのも、その生きる全てのことが、その毎日一刻一秒が神により与えられたもので生きていたことを、むしろ神に与えられないで生きれるものなど何もなかったことを、神ご自身がヨブの前に現れ、そのことを現されるのです(ヨブ38-41章)。
そうです。私が何を自ら誇って生きていたのかを知る。
神ご自身が私達に臨まれ、私の全てが神の前に光の内に全てさらされたなら、私達はひとかけらも自らの何ものかによって生きてきたなどと言うことはできないほど、全ての全てが神によって与えられていたことを知るでしょう。
神はどれほど私達を愛してやまないのでしょうか。
さらに神の前に自らが義人として生きてきたことが、神の義によるものであったことを知るでしょう。
つまり、神よりも正しいと自らを主張するほどに罪深い(神よりも自らを誇り、神に敵対するサタンの性質に満ちた)私達を、その罪をも、神は主イエスの贖いによって赦され、永遠に滅ぶべき私達の命を救われた。
その十字架の代価がなければ、私達は、その罪のゆえに、永遠に滅びなければならない存在でしかなかったことを知るでしょう(ヨブ33:19-30)。
だから、その信仰でさえ神から与えられたものであることを知る。
私の中に生きるキリストが持つ信仰が、内から働く聖霊により働くからこそ、日々信仰が保たれているということを知るでしょう。
【1ペテロ1:3】
1:3 いのちと信心とにかかわるすべてのことは、主イエスの神聖な力によって、わたしたちに与えられている。
だから、全てが主から与えられていなければ私達には何もないのです。
この方がいなければ、私達は一秒たりとも生きることができないのです。
私達はそのことを忘れているから、みずからを、誇ることができるという、どこまでも愚かな罪深い生き物なのです。
それを知るためには、私達は主の前に砕かれなければならないかも知れません。
積み重ねた罪が高く、自らを高く誇らせるなら、私達は主の前に砕かれなければならないでしょう。
でなければ、私達はどこまでも自らを高くして神に対立するサタンと同じ運命をたどり、永遠に滅びる存在となるしかない。
けれども、打ち砕かれ、自分自身が本来の塵に過ぎない存在であることを、心砕かれ知った者に主は近づくことができる(罪は神を遠ざけるため)のです。
だから、たましいが悔いくずおれて初めて、主は私達を救うことができるのです。
それでも、主に自らを主張する自分がどこかにいるでしょうか。
主のあわれみにすがりましょう。
主が私を造り変えてくださるように。
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